2004.4.3 一日散歩きっぷ 道央一周
列車時刻は旅行実行当時のものです。なお2009年3月現在においては、時間に前後がありますが乗り継ぎの基本パターン自体は変わっていません。
一日散歩きっぷ、無謀な挑戦
私が一日散歩きっぷを知ったのは、確か2003年の秋である。その際、時刻表を見ながら
乗車エリアの外周を1周できるんじゃない?
と思ったのがそもそもの始まりであった。
時刻表ソフトなどを駆使し調べた結果、以下のルートが見つかった。
利用列車 | 起点 | 終点 |
---|---|---|
921D 普通 | 札幌 0605 | 滝川 0800 |
3425D 快速 | 滝川 0805 | 富良野 0908 |
3427D 快速狩勝 | 富良野 0915 | 新得 1044 |
36D 特急スーパーとかち | 新得1206 | 新夕張 1301 |
2632D 普通 | 新夕張 1307 | 追分 1340 |
1468D 普通 | 追分 1344 | 苫小牧 1418 |
440M 普通 | 苫小牧 1433 | 東室蘭 1536 |
(444M 普通) ※1 | 苫小牧 1627 | 東室蘭 1728 |
480D 普通 | 東室蘭 1600 | 長万部 1756 |
(482D 普通) ※1 | 東室蘭 1738 | 長万部 1922 |
2953D 普通 | 長万部 1946 | 札幌 2354 |
その行程何と688.6km。普通に乗ると10180円するところを2040円で乗れることにまず感動であった。
その一方、札幌→滝川が札幌における始発、長万部→札幌が札幌における終発であるというギリギリなダイヤな上、ほとんど観光も不可能、昼食や夕食をとれる場所も限定されるという極限の行路であった。
しかしそれでも、ルートを見つけた感動の強かった私は、ついにそのルートでの旅行を決行してしまうのである・・・。
※1 実際の旅行には使わなかった列車。ただ、長万部で2時間うろうろしているよりは、苫小牧や東室蘭で2時間うろうろしている方が楽だったかもしれません。
後日談:もっと長距離乗る方法
(2005.7.30追記)
もっと乗車距離を稼ぐのであれば、こうすればよい。
札幌〜新夕張、苫小牧〜札幌は上の表の通り。新夕張〜苫小牧を以下の列車に変更。25.6km長くなります。
利用列車 | 起点 | 終点 |
---|---|---|
2632D 普通 | 新夕張 1307 | 南千歳 1403 |
3895M 快速エアポート | 南千歳 1407 | 手稲 1454 |
2773M 普通 | 手稲 1456 | 稲穂 1459 |
3237M 区間快速いしかりライナー | 稲穂 1504 | 札幌 1517 |
3940M 快速エアポート | 札幌 1525 | 南千歳 1557 |
2778M 普通 | 南千歳 1604 | 苫小牧 1624 |
実行レポート
そして、実際に一日散歩きっぷを買って乗り通す旅が2004.4.3に決行された。
札幌〜滝川
キハ40の3連。今回の旅ではただでさえキハ40の多い区間ばかり通るので、少々ガッカリであった。
滝川〜富良野
キハ40の2連。狭いところをくねくね走っているという感があった。カーブも急なものが多く、スピードは遅かった。
←島ノ下トンネル出口にて
富良野〜新得
キハ150の単行。山の中を進んでいく。途中では「鉄道員(ぽっぽや)」の幾寅駅を見つけ少々感激。
落合〜新得間の狩勝越えの風景は本当にすばらしい。「線路上の展望台」とでも言うべき眺めであった。
←狩勝越えの風景。木に阻まれてうまく写っていません・・・
←広内信号場にて対向列車の待ち合わせ
新得にて
今日最初のまともな休憩時間。
←名物新得そば
食事をとっても時間が余ったので周辺をブラブラしていたら、こんなものが町内に。
←欲捨て神社
←「神田日勝 美術原点館」に貼られていた貼り紙
・・・新得町はなぜにこんなにネタが多いのか・・・
新得〜新夕張
普通列車が皆無のため、特例で乗車できる区間。私にとっては初の振り子式車両乗車となったが、非常に酔った。
←新夕張駅の表示
なおこの前の月まで、隣の駅は「かえで ぬまのさわ」だった。
新夕張〜追分
キハ40の単行。車内には旅行客っぽい人が数組いた。
追分〜苫小牧
1日7往復程度の区間なので単行を予想していたが、実際はキハ40の2連であった。ただ、2両で乗車率に対して丁度よかった。
苫小牧では少し時間があったので、駅直結のスーパーでパンを1個購入。
苫小牧〜東室蘭
今回の旅では唯一の電車車両(711系)。3両編成。3ドアでデッキ付きなので車内が狭く感じる。乗り心地はキハ40よりだいぶ良かったが。
←延々と続く直線。日本の鉄道の中で最長の直線区間である。
東室蘭〜長万部
前がキハ150、後ろがキハ40の珍編成。しかしキハ40系の方は豊浦で切り離されて室蘭に戻ってしまい、豊浦→長万部はキハ150の単行になってしまった。ただ、乗車率が長万部に向かうにつれて低くなっていたので、うまい運用だと思った。
←豊浦駅で編成分割
長万部にて
長万部では夕食をとった。暇なので周辺をブラブラしたが、時間が余りすぎだったので遠くまで行ったら、列車の時間にギリギリになってしまった。焦って最後の列車に乗り込む。
長万部〜札幌
キハ40の2連(小樽でキハ40×2、キハ150×2を増結)。昼間であれば景色が見えて綺麗なのかもしれないが、夜なので当然景色など見えるはずもない。しかも5時間近く乗車。札幌駅到着時はもう完全にヤラれてました・・・
感想
一日散歩きっぷの能力の高さ・使い勝手の良さ、キハ40の良さ(悪さ?)を知るには最適の旅である。
ちなみに、「後日談」で書いた内容と同経路での乗車を実践し、しかも本に載せた人がいた。しっかり一日散歩きっぷの能力を見せつけていた。
※本はこちら→列車で楽しむ日帰り旅行―JR北海道「一日散歩きっぷ」活用ブック (MG BOOKS)。Amazonで一部ページが閲覧可能です。